みなさん、こんにちは。
今週も、先週gozenのInstagramのDMにいただいたご質問にお答えしてみたいと思います。
これまであまり深く考えたことがなく牛乳を飲んできたのですが、先日ママ友に「牛乳は牛の赤ちゃんが飲むものだから、うちは一切与えてないよー。人間には合わない悪いものだから絶対豆乳にしたほうがいい!」と言われて、ハッとしました。そのお友達のお子さんは、遊びに行くたびにお菓子と一緒に豆乳をごくごく飲んでいるのですが、アトピーも年々ひどくなっているようで、「本当に豆乳が正解なのかな?」とモヤモヤしてしまいました。牛乳の良し悪しについては自分でも調べて一部納得したところもありますが、ともよさんは、牛乳や豆乳などをどのような尺度で選んでいますか?
「牛乳は体に悪いから植物性ミルクにしたほうがいい」という話は、私もよく耳にします。そのママ友の言うことも一部理解はできますが、かといって「豆乳なら体に良い」とは一概には思えません。
私自身は乳糖不耐症なので、牛乳は基本的にそのままでは飲みませんが、乳糖の少ないバターやチーズ、生クリームは大好きですし、ドイツではラクトースフリーの牛乳が手に入るので、料理やお菓子に使いたいときにはそちらを選んでいます。
コーヒーにミルクを入れるのが好きなので、バリスタ用のオーツミルクを選ぶことが多いのですが、それは泡立ちがよくて美味しいから。味や使い心地の好みで選んでいるだけで、「体に良い悪い」で判断しているわけではありません。ちなみに、オーツミルクの多くには植物油、乳化剤、リン酸塩などの添加物が含まれています。もちろんそれを理解した上で楽しんでいますが、「プラントベース=ナチュラル&健康」とは限らないのが現実です。
豆乳についても、「無添加無調整だから安心」と選ぶ人はいますが、そればかりに偏って摂取し続けるのもどうなのかな、と感じています。豆乳が原因かは分かりませんが、お友達のお子さんのアトピーが悪化しているのにも、何かしらの理由があるはず。
実際に検査をして「豆乳が体に合わなかった」とわかり、やめたことで症状がすっかり治まったというケースも私は知っています。
豆乳は日本の食文化に古くから存在していますが、飲み物として市民権を得たのは1990年代以降。
オーツミルク、アーモンドミルク、ココナッツミルクなどが日本で一般的になったのも、ここ10〜15年ほどのことです。
そう考えると、日本人の体質に本当に合っているのか?という点には、まだまだ検証の余地があるように思います。
そもそも、ココナッツは熱帯地方で親しまれてきたものですし、アーモンドには保存状態によってアフラトキシンというカビ毒が発生する可能性もあります。つまり、それぞれにメリットもリスクもあるということ。そして、人それぞれに体との相性も違う。
だからこそ、「どの視点から見るか」によって印象が大きく変わってくるのだと思います。
一方で、牧草を食べてストレスフリーに育った牛から搾った牛乳と比べてみるとどうでしょう。こちらには植物油も乳化剤も含まれていません。牛の赤ちゃんが飲むものかもしれませんが、私が普段飲んでいる添加物入りのオーツミルクと比べたら……。
私が今ここに書いただけでも、すでにいろんな見方がありますよね。
「プラントベースだからエコだし健康にいい」「牛乳は動物性だからダメ」そんな風に一方向からの視点で物事を判断してしまうと、大切なものを見落としてしまう気がしています。
私が大事にしているのは、いろんな視点から物事を見て、自分なりの落としどころを見つけること。他人の正解をそのまま当てはめるのではなく、自分の体の声や心地よさに耳をすませて、柔軟に選ぶことが大切だと感じています。
この話は、ミルクだけでなく「肉」にも当てはまると思います。
たとえば、ベルリンでは今、フードテックやビーガン食品がとても盛んです。環境意識や動物愛護の観点からビーガンミートを選ぶ人も多いですが、原材料表示をよく見ると、驚くほど多くの添加物が入っているものもあります。
「環境や動物の命を守るためなら、多少の添加物はOK?」
「それとも、ちゃんと育てられた動物の肉を選び、大切にいただくほうがいい?」
ここでもやっぱり、どちらが正しいかということではなく、「自分は何を優先するのか」という視点で選択が変わってくるのだと思います。
誰かの選択を鵜呑みにするのではなく、自分にとって心地よい食との関係を築いていきたい。でも、無知では選択できないので、学びはずっと続けていきたいと思っています。
感想や質問がありましたら、ぜひコメントやInstagramのDMで教えてくださいね。つくレポも励みになります。
では、また来週!
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