みなさん、こんにちは。数時間前にニュースレターを配信したのですが、不具合があり正しく配信されていなかったことが分かり再送しております。重複してしまった方は大変申し訳ありません!
最近、こんなメッセージを受け取りました。
「今度こそ!と思って久しぶりにレシピ本を開いてスポンジケーキを焼いてみたのですが、やっぱり膨らみませんでした。ほんとに私、向いてないのかも…。
そんな私でも作れるお菓子ってあるのでしょうか?」
このメッセージを読んだとき、私は、昔の自分を思い出しました。
何度焼いてもうまくいかないスポンジ。
生地はふくらまないのに、ため息ばかりがふくらんでしまう。
「もしかして、向いてないのかな」。私も、そう思ったことがあります。
でも、独学で何度も焼いて、ときには習いに行って、少しずつ分かってきました。
うまくいかなかったのは、「センスがないから」じゃないんです。
ただ、まだトライの数が足りなかっただけ。
ただ、レシピが合わなかっただけ。
ただ、粉の性格をちょっと知らなかっただけ。
ただ、「どうやったら失敗するか」をまだ知らなかっただけ。
振り返ってみると、ほんとうに、そんなことばかりだったのです。
お菓子作りって、実はとても繊細で、奥ゆかしい世界です。ほんの少しの湿度や粉の質、卵の温度、道具や混ぜ方の違い…。ちょっとした条件の差で、仕上がりは驚くほど変わります。
こう聞くと「やっぱり難しいじゃん!」と思われるかもしれませんね。でも、それを少しずつ知っていけば、失敗は確実に減っていくし、たとえ失敗しても「大丈夫、こうすればいいんだな」と分かるようになります。
だから、何回かやって、しかも独学でうまくいかなかったからといって、「私は向いてない」なんて、自分にラベルを貼ってしまうのは、ちょっぴりもったいない気がするのです。
gozenのメンバーさんからも、よくDMをいただきます。
「大福の求肥が固まらず、べったりでした。何かコツはありますか?」
「いつもは膨らむのに今日はなぜか…。きっと◯◯が原因かも?」
「生地が分離してしまいました。バターが冷たかったかも…。分離した時のリカバリー方法、ありますか?」
こうしたやり取りのなかで、一緒に原因を見つけていくこともあります。
使っていた粉が日本とは違うタイプだったり、工程を一つ飛ばしてしまっていたり。そもそも、全然違う材料を勘違いで使っていたなんてこともあります。
「そっか、そうだったんだ」と気づけた瞬間から、次のチャレンジは、少しだけ心が軽くなる気がします。
何がよくて、何が足りなかったのか。一緒に考えて、また挑戦して、大体3回目くらいでふっとコツがつかめてくる。
だから、もし「お菓子作りは苦手かも」と感じているなら、それはただ道半ばなだけ。「ほんとは、作れるようになりたい」という願いがあるならば、いつでもサポートするので安心してください。そしてDMや質問で私に投げかけてください。
今日のニュースレターでは、そんなはじめの一歩にもぴったりで、これからの季節にも活躍してくれるお菓子をご紹介します。
やさしく冷たいデザート、パンナコッタ。
パンナコッタは、生クリームをベースに、シンプルな材料をゼラチンで固める冷たいデザートです。
冷たいお菓子のいいところは、作業がシンプルで、失敗が少ないこと。そして、短時間で仕込めて、あとは冷蔵庫におまかせできることでしょうか。
パンナコッタは、生クリームのまろやかさに、スプーンがすっと入るやわらかさ。
そして、かけるソースによって異なる表情を見せてくれる、やさしいお菓子です。
今日は甘酸っぱい苺のコンフィチュールを添えて。和風に、黒蜜+きなこでもおいしいですよ。
お菓子作りが苦手だと思っているみなさんにも、このパンナコッタが、「私にもできた」「また作ってみたいな」って思える、きっかけのひと皿になったら嬉しいです。
Ingredients
ミニカップ6個分程度
生クリーム(30-35%):400ml
きび砂糖:55g
バニラペースト:小さじ1/2(バニラビーンズ:1/2本程度でも可)
板ゼラチン:7g
牛乳:70ml
コンフィチュール・ミント:お好みで
※なぜ板ゼラチン? 板ゼラチンの方が使いやすく、仕上がりの食感が粉ゼラチンと比べると圧倒的にいいので、板ゼラチンを推奨しています。粉ゼラチンでも同量で作っていただけますので、どうしても手に入らない方は粉ゼラチンに置き換えてみてください。
Directions
板ゼラチンを冷水に入れてふやかしておく。
生クリーム、きび砂糖、さやから取り出したバニラビーンズ、バニラビーンズのさやを小鍋に入れて軽く沸騰させたら、火を止めて蓋をして5分間蒸らす。(バニラペーストを使う方は、ここでは入れずに次の工程で入れる)
牛乳、バニラペースト、手でぎゅっと絞って水気を切ったふにゃふにゃの板ゼラチンを加えたらよく混ぜ、ザルなどで濾す。
鍋底を氷水に当てて、時々かき混ぜながら冷えてとろみが出てくるまで冷ます。
お好みのカップに注ぎ、3-4時間冷蔵庫でよく冷やす。
型から外したい場合は熱湯を用意し、水が入らないように注意しながら型を数秒間お湯に浸ける。お好みのお皿に逆さまにして型から外す。
お好みでフルーツソースやコンフィチュール(少量の水でゆるめてあげると良い)や、ミントを飾る。写真の苺のソースは、苺がごろっと入っているコンフィチュールを使い、苺を潰して水でゆるめてあげたものを使用。
感想や質問、ニュースレターで取り上げて欲しいトピックがありましたら、ぜひコメントやInstagramのDMで教えてくださいね。つくレポも励みになります。
では、また来週!
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